『ラム・ダイアリー』★共犯映画館2012年7月

科	学	は
神	か	？

God Only Knows

だがいいわるいは
めいめいの信じている神さまを基準にしているために、勝負はつかない。
だがもしおまえが「ほんたう」に勉強して
実験でちゃんと「ほんたう」の考えと「うそ」の考えとを分けてしまえば、
その実験の方法がきまってくれば、
信仰も化学とおなじようになる、ということだ。

吉本隆明

『宮沢賢治』 181ページ
筑摩書房 1989年7月30日初版

２０１２年７月１６日（月）
海の日
１２：４５Ｐm

連休の前日は書斎に
こもりっきり
だったので、
今日ぐらいは
映画館に
こもりっきり？

▲雪夏祭で使った雪合戦の道具を、ミッチーたちが運んで来た。

前日にテレビで『スパイダーマン』が放送されたからか、映画館は『アメイジング・スパイダーマン』の客で大行列。

２：１５Ｐｍ～４：１０Ｐｍ

ディノスシネマズ旭川
月曜日メンバー割引き、\1000♪

『グスコーブドリの伝記』
原作；

宮沢賢治
監督＆脚本＆絵コンテ；杉井ギサブロー
キャラクター原案；ますむらひろし
キャラクター；江口摩吏介
監修；天沢退二郎
声優；小栗旬、忽那汐里、草刈民代、柄本明、佐々木蔵之介、林隆三

久保の眼
■３・１１＆フクシマ後、この原作を脚色することは、多くのことを問われ＆解答することとなる。特に科学、犠牲、東北について確かな解答が無いままに脚色すれば、観客に見抜かれてしまうのが現在の情況だ。
■この物語は、科学を信じた少年が、自己犠牲の精神で火山に飛び込み、貧しい東北の農村を救う、とゆー有名な原作。この姿に、もはや我々はフクシマ原発の爆発前後に冷却ミッションに飛び込んだ自衛隊の姿を連想しないことはできなくなっている。
■ただし、犠牲の美を無邪気に礼賛することは、グロテスクな組織論を肯定することになり、自衛隊の犠牲すらも汚すことになる。特にこの原作の少年の犠牲は、ほとんど自殺に近いものだから映画の脚色も、そこをどう描くか悩んだのだろう。その結果、少年の死の結果確認には触れず、エンディングに向かって映画は寡黙になり映像のみで自然の復活を表現する。これはぎりぎりの選択であったのだろう。ただラストの画面で、冷害で苦しんだ地方に豊かな自然が復活してゆくパノラマが引いて行き、それが地球の一部分であると観客が気が付く位置で引きを止める演出は見事。これが地球全体まで引くと陳腐になる。
■それでも宮沢賢治は手ごわい。私は1977年からの、ますむらひろしファンだが、主人公ブドリと謎の男コトリ以外のキャラクターは弱い。また妹が失われるのは宮沢賢治にとっては、詩「アメユキトテチテケンジャ」に描かれた絶望の世界なのだが、安易なヒューマニズムの誘惑に脚色は負けっぱなしだ。前半の家族風景の未整理もそれが原因だ。
■さて。科学を信じた宮沢賢治は、資源の無い東北の電力と未来と「ほんたうのさひわい」のために原発に賛成しただろうか。生きていれば、是非、聞いてみたい。

次の映画もスグなので、もう一度、モギリへ行こうとしたら、またしても『アメイジング・スパイダーマン』の大行列！
なもんだから、私は外へ出ずに、入り口付近にいたスタッフに次のチケットを見せて、次の映画へＵタ～ン。

４：１０Ｐｍ～６：００Ｐｍ

ディノスシネマズ旭川
月曜日メンバー割引き、\1000♪

『崖っぷちの男』
原題；『Man on a Ledge』
監督；アスガー・レス
脚本；パブロ・F・フェンジェブス
撮影；ポール・キャメロン
出演；サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、
アンソニー・マッキー、エド・バーンズ、タイタス・ウェリバー、
ジェネシス・ロドリゲス、キーラ・セジウィック、エド・ハリス

久保の眼
■う～む。ディズニー映画はアニメは良いが、実写は最悪、って私の印象評価を変えねばならん。こんなに面白いんだったら、ディズニー実写ってだけで食わず嫌いしちゃった『ジョン・カーター』も観ておけばよかった、かも。
■まずは、宣伝部に感謝。よくぞ、ストーリーのほとんどを言わずに宣伝してくれて、ありがとう～♪いくら

『アバター』の主演作とは言え、まだまだ地味なサム・ワーシントンらのキャストじゃ客集めには苦労するから、本来はもっと面白げ～な内容を告知して観客動員を刺激したいところだけど、理由は分からんけど「ビルの崖っぷちに立っている」だけで宣伝を押し切ってくれて、ありがたい！なんせこの映画は、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の

『題名のない子守唄』やペドロ・アルモドバル監督の

『私が、生きる肌』のように事前情報が無いほど面白いし、スリリングさも、スゴミが出るのだから。
■「事前情報が無いほど面白い」ってのは、まるで人生のメタファー。人生のような映画こそ、怖くて面白いのだろう。そしてその結末は映画の予告すら知らず、知るのは神だけ？ならば、自分の人生を映画の予告や神から奪い取り、自分のものにするのは神への挑戦だろう。神へ挑戦するために人間は科学を味方にするのか？いや、科学すらも支配した先こそ、崖っぷちという人間の出番なのだ。
■もちろん、ディズニー映画なのだから（？）ツッコミどころ満載でもある。ふつー、テレビ・ニュースで生放送していたら報道ヘリコプターぐらい飛んで周りのビルの屋上も映しちゃうだろ？とか、おいおい『ミッション・インポッシブル』的ぶらさがりかよっ！とか。まぁ、そんなもんだから『ジョン・カーター』も観るほどでもなかった・かな？がくっ。

▲ビールかと思って買ったら、ハイボールだった（笑）。

８：２１Ｐm

売ってた（笑）。

text and photographs
by

久保AB-ST元宏
（2012年7月19日　木曜日　1:29Am）

2012年7月7日　土曜日　午前1時27分私が見るものが何かをいうのはあなたの役目だ

気温16.3℃←■札幌で仕事の合間に（？）観た映画２本ともユニークだけど、『コネクション』は詰めが甘く、『スノーホワイト』はジブリ過ぎ。
2012年7月2日　月曜日　午前10時10分私が見るものが何かをいうのはあなたの役目だ

気温21.3℃←■昨日は、沼田町民運動会→祝勝会→深川市・小平代議士→映画『ラム・ダイアリー』。今日は、千歳市→札幌、かっ。