■『共犯党文体で
書く「反・頭狂 オリンピック」駅前 演説草稿』
このたび NHKが発表した東京 オリンピックに関する国民世論調査を 見
て、私は空恐ろしく な
りました。オリンピックの 開催に関し「 不安に思うこと」として、国民の約53%が「 テロなどの大事件」、約37%が「治安の 悪化」、約48%が「交通 渋
滞」をあげています。つまり 国
民にとって東京オリンピックは 大迷惑であることが明確に示されていました。迷
惑で済めばまだいいほうです。 テロの発生や治安の悪
化は私たちの生活を脅かすものですから、ただちに生活権をはじめとする人権の 侵害にあたります。私たち国民の多くは、
迫り来るオリンピックのせいで毎日毎日 不安におののき、安心して暮らせないでいるので
す。
個人的にも、私はオリンピックのせいで明白かつ不当な 生活権の侵害を受けています。
私は健康維持と体力増進のために、毎日のように近所の区民 プー
ルに通っているのですが、このプールはオリンピックの開催期間中 アメリカ選
手団の練習会場にされてしまうのです。この間、一般市民は利用したくても利用できなくなります。そればかりか、アメリカ 選手団を誘致するために関連設備を国際大会仕様にする必要があるので、その改修
工事間も 閉鎖されてしまいます。でも、私たち一般利用者
は国際大会仕様など望んでいません。そもそも今までこのプールで国際大会が開催されたことなど ないので
す。世田谷区はこの期に乗じて関連業者を潤わしてやろうと考えたのでしょうか。そうだとすれば税金の無駄 遣いというよりほかにありません。大体、国民か
ら健康維持や体力増進の機会を奪って、いったいどこが「スポーツの祭典」なのでしょうか。人を バ
カにするのもいい加減にしてほしい。 プールが閉鎖されている間、私は いったいどこで健康維持に努めればよいのでしょうか?
このように、オリンピックはテロや治安悪化ばかりでなく、健康で健全な私たちの市民 生活の隅々に至るま
で大きな迷惑を強いているのです。まさに災害としか呼びようが あ
りません。そして私たちは被災者です。本当に悔しくて 腹立たしくてたまりません。
さらに納得できないのは、オリンピックの招致は私たち一人ひとりの意見を 聞かずに政府や招致委
員会といったほんの一握りの人たちが決めたということです。主に 霞ヶ関の官僚や永田町の政治家、都庁の役人、そしてスポーツ関連業界
からなる 「オリンピック ムラ」の人たちが勝
手に決めたのです。彼らはオリンピックがもたらす経済 効
果神話やスポーツ振興神話といった「 光」の部分ばかりを 宣
伝し、追随するマスコミが こぞってそれを持ち上げ、まるで国民 全
員がオリンピックを歓迎している か
のように伝えられています。しかしそれは真実ではありません。多くの国民は 不
安に思い、また我慢もしているのです。政府や東京都は、一人暮らしのお年寄りや子育てに奮闘しているお母さんたちへの福祉や支援には予算を 回
さず、経済効果ばかりをあてにして、国立競技場の改築をはじめとする競技施設の整備に邁進して土建業界にお金を つぎ込んでいます。オリンピックが終わったあと
の競技会場のメンテナンスに どれだけのコストが
かかるものか、私たちは長野オリンピックの時に学んだ は
ずです。けれど、この教訓はまったく 生
かされていません。「オリンピックムラ」の人には まているのです。
国民生活の安心安全を奪って強行 開催されるオリンピック。不安や迷惑をもたらすオリンピック。まだ遅くは あ
りません。今こそ 「NO!」
を突きつけようじゃ
ありませんか!■
(1600字 3分間用)
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